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小売企業が2023年を生き抜くために必須な2つの対応とは

2022年は新型コロナウィルスの影響から脱却したかと思ったのも束の間。コスト高や円安により、小売企業にとっては引き続き厳しい試練が続く1年でした。2023年に入っても明るい兆しは未だ見えません。

そこで本記事では、2023年を生き抜くために必須となる2つの対応について提唱します。

対応①:人権意識の内部化

多くの企業がサステナブル素材をはじめとするSDGへの取り組みを進めているかと思いますが、日本ではまだまだ人権に対する意識は薄いのではないでしょうか。

日本の小売企業の多くは生産拠点が海外にあります。日本から遠い地の労働環境や人権状況を把握することは非常に難しい状況であり、仮に自社が属するサプライチェーン上で労働環境や人権に関する重大な問題が起きたとしても、遠い場所での話だからどこか他人事になってしまうというわけです。

しかし、すでに欧米各国では人権に配慮しない企業を締め出す規制を強めており、実際2021年にはウイグルの人権問題を巡りフランス検察がユニクロに対して捜査に入っています。

このような背景から、2022年は日本政府や日本繊維産業連盟が立て続けに人権ガイドラインを策定した1年でした。

そして2023年はこの人権ガイドラインを基に、一部の大手企業だけではなく業界一丸となって人権への意識を強めていく必要があります。

まずは宣言することから

具体的には、人権意識の内部化をしていくことが必要になります。人権意識の内部化とは、人権問題解決に対する投資を、商品の製造に関わる原価として扱われるべきものにするという意味です。

本来であれば製造拠点をもう一度外国から国内に戻し、製造コストも人権意識も内部化することが理想です。しかし、国内には今の生産量に耐えられるだけの工場の余力はないと言われているため、2023年度内で解決する話ではありません。

しかし人権意識も外部化したままで良いのかというとそうではありません。上述の通り、欧米ではすでに人権に配慮しない企業を排除する動きが始まっており、さらに日本のZ世代の消費行動にも現れ始めています。

日本労働組合総連合会が2022年3月3日に発表した「社会課題への関心について」の結果によると、約40%が「人権」に興味関心があると回答しています。

参考:連合調べ  Z世代が関心のある社会課題  1位「いじめ」20.7%、2位「長時間労働」18.7%、 3位「自殺問題」16.7%、 4位「ジェンダーにもとづく差別」16.3%

実際、中国発のアパレルブランド「SHEIN」が原宿に実店舗を出店したというニュースが出た際、SNS上ではZ世代を中心にウイグルにまつわる人権問題へ疑問を呈した意見が見受けられました。

こういった動きに対応していくためにまずは、サプライチェーン上に関わる全ての人権において人権侵害がないこと、今後もしないことを宣言することが必要なのです。

関連記事:小売企業が知らなくてはならない「ビジネスと人権」|日本繊維産業連盟の副会長が解説

対策②:プロパー販売の徹底で粗利を確保

昨年より続く円安と原価高騰により、多くの業界では値上げラッシュが続いています。最近では良品計画が、長らく続けてきた値下げ路線から一転して商品の値上げに踏み切ったことも話題になりました。

しかし昨年、弊社フルカイテンが実施したアンケートによると、8割弱のアパレル企業が値上げ困難という結果が出ています。(※)日本では長らく物価が安定していたため、値上げに対して消費者からネガティブに見られやすい傾向があり、値上げをするには「付加価値」を付けることが必要になってくるというのが要因の一つです。

(※)関連記事:8割弱のアパレル企業が値上げ困難。 その背景と価格転嫁の現状を解説|新聞記者歴18年のデスクが調査

なかなか値上げに踏み切れない企業がするべき1番の対応。それは余計な値引きを抑えてプロパーで売り切るということです。

現状多くの小売企業では、集客施策の一つとして値引きが使われていると思います。しかし、値引きのオフ率が適当になっていたり、値引きをしなくて良い商品まで値引きをしていませんか?

企業のコスト構造を分析すると「価格を1%改善すれば利益は10%以上改善する(※)」といわれており、値引き額が大きくなればなるほど取れるはずの粗利を失ってしまっていることになります。

※引用:日経ビジネス,会社の利益を吹き飛ばす「値下げ」という悪手

実際、自粛の波が収まった2022年に大きく業績を伸ばした企業のほとんどは、値引き抑制・プロパー強化を徹底していました。

関連記事:値引きをやめた「しまむら」に学ぶ粗利改善のポイントとは?

そのため、2023年も引き続きプロパー販売を徹底し粗利を確保していくことが重要となります。

2023年も厳しい状況が続きますが、フルカイテンは引き続き、小売企業が今ある在庫で粗利を最大化できるようにサポートさせていただきます。

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