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2030年問題に
どう向き合うべきか

小売事業者は次の10年をいかにして勝ち抜くべきなのか。
代表取締役CEOの瀬川直寛に聞いた。

CRISIS 2030

2030年問題とは

人口の減少が進み、国内人口の3分の1が65歳以上の高齢者になる2030年に引き起こされる経済成長の鈍化や社会保障の持続可能性など様々な問題の総称。稼ぎ手となる生産年齢人口が減少することで内需を支える個人消費が激減するほか、増え続ける社会保障関連費の財源を捻出できなくなる恐れも出てくる。
小売業にとっては国民の税負担が上がって消費が冷え込み、人件費や物流費の高止まりが利益を圧迫する。

Chapter
1
小売業界は
かなり悪いインパクトを受ける
小売業界は、2030年問題によって特に悪いインパクトを受けると考えています。それは、ひと昔前から現在に至るまで、在庫過多が常態化しているからです。

2030年はたった10年先の世界です。10年後には国内人口の3分の1は高齢者になり、内需を生み出す生産年齢人口が激減します。すると税収が大きく減って社会保障に充てる財源がさらに少なくなり、社会を維持するために税金は上がりますし、社会保障関連支出も増えていきます。
さらに今から4年後の2024年には、第1次ベビーブーム世代が全て75歳以上の後期高齢者となり、その子の世代である団塊ジュニアに介護問題や社会保障費負担などが突きつけられます。

ますます消費者が家計のために支出する余裕資金が少なくなるわけで、こういう流れがこの10年で加速していきます。今既に大量生産しても昔のように大量消費できず、大量廃棄せざるを得ないほどに在庫過多が常態化しているにもかかわらず、小売事業者が相変わらず大量生産を前提にしたビジネスモデルを続ければ、今まで以上に在庫が余る展開になることは想像するまでもないことです。

資金的体力のある一部の大手企業を除き、この先10年を今の大量消費を前提とした大量生産のビジネスモデルのまま過ごせば、淘汰されてしまうでしょう。
Chapter
2
コスト削減や売り場拡大、
マーケティング強化は対症療法
もちろん、各社ともコスト削減や売り場の拡大、マーケティング強化など、売上増加に向けてそれぞれ努力していると思います。しかし、在庫過多を解決できるビジネスモデルへの変革を行わないままでそうした努力を続けることは、対症療法に過ぎないのです。

例えば、コストを下げるためにはもっと大量に作る必要がありますが、そうなると在庫がさらに余るようになります。余った在庫を売るために売り場を増やしたりマーケティングを強化したりしても、本当に投資対効果が出て利益が出るのかという点をよく考える必要があると思います。
つまり、「売上増加のためには、在庫過多になるのは仕方ない」という考え方を変えない限り、根本的な解決にはならないのです。
大量生産・大量消費を前提にしたビジネスモデルにメスを入れずに色んな施策に取り組んでも、課題の解決にはつながりませんし、2030年までの10年間で徐々に経営は苦しくなっていくだろうと思います。
Chapter
3
売上増加に向けたアプローチを
根本から変える
そこで弊社が提供しているのが、在庫実行管理(IEM = Inventory Execution Management)という理論です。IEMでは、在庫を不必要に増やすのではなく、「今ある在庫」を使って売上を増やし、その結果、在庫を減らすことができます。
この理論は弊社が6年半の小売事業経験で体験した3度の倒産危機がきっかけになって生まれました。IEMは売上を増やすためのアプローチが従来の手法と根本的に異なることから、小売企業などがこれからの厳しい10年を生き残っていくために非常に有効な手法です。

具体的にどうするかというと、「よく売れる商品」と「売れない商品」の間にあるファジーな状態の商品、つまり隠れた人気商品を今ある在庫の中から見つけ出すのです。隠れた人気商品は販促が手薄なだけで、まだまだ売れる商品力がありますから、手持ちの在庫で売上を作り利益も伸ばすことができます。

また、「今ある在庫」の中から、平均単価の向上に貢献する商品を見つけ出して販促を強化すれば、数をたくさん売らなくても売上を増やすことが可能です。
さらに「今ある在庫」の中から、追加補充すべき商品を見分け、最適な発注数で仕入れることにより必要最小限の在庫で売上を増やすことができます。 ちなみにIEMの誕生秘話については開発ストーリーでも紹介していますので、是非ご覧ください。
Chapter
4
IEMを実践するツールが
FULL KAITEN
ただ、「IEMが理論的に正しいことは分かるが、実際にどうすれば良いのか分からない」という疑問も出てくるでしょう。
確かに、何万、何十万というSKUを抱える企業が、その中から隠れた人気商品を探し出したり単価向上に貢献する商品を見つけたりするのは至難の業だと思いますし、現にそれができないから在庫問題で困っているわけですね。

人力では難しいIEMを実践するために、弊社は FULL KAITEN というプロダクトを開発し提供しています。

実は私は、FULL KAITEN の提供を始めた2017年から全く同じことを言い続けています。そして2030年まであと10年しかないという時期に差し掛かってきました。
在庫過多を前提にしたビジネスモデルを、IEMに則ったビジネスモデルに変革していくということは、トップの決断力と現場の推進力の両方が求められると思います。各企業は今後10年以内にそれを遂行して軌道に乗せないといけません。

そして10年という期間は決して長くないと思った方が良いと考えています。10年後に急に変わるのは無理ですし、市場環境は10年かけてすごいスピードで悪化していくわけですから、取り組み始める余裕があるときに始めないと、本当に手遅れになると思っています。

FULL KAITEN がもたらす変革を体感してみませんか