ジャフコグループから5億円の資金調達を行いました
フルカイテン株式会社は、ジャフコ グループ株式会社が運用する投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資により、5億円の資金調達を実施しました。今回の資金調達は2017年5月、2018年6月、2019年12月に続き4回目の増資となりました。調達資金はFULL KAITENのさらなる機能強化と新機能の開発、プロダクト強化とエンジニアをはじめとした人材採用に充当します。また、弊社の累計の資金調達額は計約8億3千万円となりました。
FULL KAITEN導入企業を増やし世界の大量廃棄問題を解決へ
FULL KAITENは現在、オンワード樫山やパルグループホールディングス、アシックスジャパンなどのほか楽天市場ショップオブザイヤー受賞店舗など、中小から大手まで多くの小売企業(EC及び実店舗)への導入が加速しています。その理由は、小売企業がFULL KAITENを導入すると、売上・粗利・キャッシュフローを最大化させることができ、儲ける力が身に付くためです。
具体的には下記のような導入効果が出ています。
- 売上高が前年比25%増加
- 在庫高は前年比20%減少した
- 客単価が前年比8%上昇
- バランスシートの現金2.13倍
- 実務担当者の業務負荷軽減
導入企業にとって最大のメリットは、今ある在庫を使ってこれらの成果を出すことができるという点にあります。つまりFULL KAITENを導入すると、今ある在庫の運用効率が向上し、少ない在庫で売上・粗利・キャッシュフローの最大化が可能になるということなのです。
大量生産・大量廃棄が問題視される社会情勢の下、これは導入企業がESG経営(環境・社会的責任・企業統治)を実践することと同義であり、弊社はFULL KAITENを利用して少ない在庫で事業を成長させられる企業数を国内外で増やすことにより、世界全体のサステナビリティ向上に貢献することを目指しています。
今回の調達資金により、弊社はFULL KAITENの機能開発を加速させ、国内小売企業への導入を一気に進める計画です。そして、一社でも多くの小売企業が無駄な在庫を持つことなく売上や粗利、キャッシュフローを最大化できるよう、FULL KAITENの導入企業を増やし、「世界の大量廃棄問題を解決する」というミッションを実現する考えです。
サプライチェーン全体の在庫を最適化させる新機能
一方で、小売市場の余剰在庫だけを解決しても、世界の大量廃棄問題は解決できません。そこで弊社はサプライチェーンを川下(小売)から川中(卸、商社、メーカー)へ遡って在庫過多の問題を解決する構想を具体化させます。FULL KAITENで小売企業が儲ける力を身につけ、売上・粗利・キャッシュフローを最大化できるようになれば、サプライチェーンの川下に位置する小売業界は今より少ない在庫で事業を成長させられるようになります。
そうすると、在庫問題は川中へと移っていきます。在庫の無駄は川中でも発生していますので、大量廃棄問題の解決にはサプライチェーン全体の在庫を最適化しなければならず、そのためにはサプライチェーンの川下と川中に散在する販売・生産・在庫に関するデータを集約する必要があります。
弊社はこれをスーパーサプライチェーン構想と呼んでいます。スーパーサプライチェーンにおいては、集約されたデータを基に大本の生産量を適正化するための「生産調整」を行います。弊社はこの生産調整の機能を、FULL KAITENの次の開発ステージで実装していきます。
ジャフコ グループからのメッセージ
余剰在庫を巡る問題は、企業活動における1つの経営課題に留まらず、環境に悪影響をもたらす大量廃棄の原因として、グローバルで取り沙汰される深刻な社会課題として近年認知を広げてきました。
「FULL KAITEN」は、実売データを起点にした在庫価値の最大化というユニークな観点から、この在庫問題に対して徹底的に向き合うSaaSです。これまでにないアプローチは、業界を代表するリーディングカンパニーを先頭に多くの企業から支持され、導入に至っております。
かつてご自身が小売ビジネスを展開される中で経験した、3回の倒産危機を原体験に、この在庫問題に対して、真正面から行き過ぎるほどの真面目さを持って取り組まれる瀬川社長の強烈な熱量に、強く惹きつけられました。
SDGsで掲げられている社会目標は、新しいテクノロジーやアプローチで解決されるべきイノベーションのテーマです。フルカイテン様がもたらす社会的なインパクトは大きいと感じています。「商売の街、大阪」で、文字通り”フルスイング”で放たれる放物線の先にあるビジョンの達成のために、ジャフコ グループもグラウンドに立つプレーヤーとして全力で挑みます。