Loading…

在庫分析とは?3ステップの分析手法やメリットをわかりやすく解説

最終更新:2022年12月16日

皆さんは日々の業務の中、売上増加や発注、在庫適正化など様々な目的で在庫分析をしているかと思います。しかしどんな方法で行えば良いか、分析した結果どうすれば良いかなどで困っていませんか?本記事では、エクセルいらずでできる在庫分析の手法をご紹介いたします。

在庫分析とは

在庫分析とは、適正在庫を維持するために自社の在庫状況を正確に把握することです。

最適な在庫管理を行うために必須であり、その他にも商品の売れ行きの把握や発注数の算出、セールやVMD変更などの施策立案の際に必要になります。

関連記事:在庫管理とは

在庫分析のメリットは在庫リスクを可視化できること

在庫分析の最大のメリットは、在庫リスクを可視化できることです。在庫リスクを可視化することで、売上・利益の向上を実現する、以下のようなことが可能になります。

  • 欠品による機会損失の抑制
  • 残在庫の減少
  • 不要な値引きの抑制
  • プロパー消化率の向上 など

では、在庫リスクを可視化できることがなぜメリットになるのでしょうか?

そもそも、売上増加と在庫適正化は相反する関係性であり、下記のように両立は非常に難しいものです。

  • 仕入れを増やせば売上は増えるものの、在庫も増えてしまう。
  • 仕入れを減らせば在庫は減るものの、売上も減ってしまう。

小売業界にとっては積年の課題でありますが、在庫は事業を成長させる重要なポイントです。
在庫分析を行うことで在庫リスクをうまくコントロールできれば、効率よく売上を伸ばすことができ、小売事業は成長していくと考えることができます。

在庫は「売れる」「売れない」の2択ではない!

では皆様は、商品の在庫リスクをどのように判定していますか?

企業規模に関係なく、下記のような評価をすることが多いのではないかと思います。

  • 売れていれば安心
  • 売れていなければ危険

しかしこの考え方では在庫リスクを充分に判定できていません。

商品は「売れる」「売れない」の2択ではないからです。

商品には「売れる」「売れない」の中間に属する商品があります。この中間商品を詳しく見ていくと、元々は売れる商品だったのが何かしらの要因で、売れなくなってきた商品であることが分かりました。

そして、商品のライフサイクルは、「入荷」「売れ始め」「よく売れる」「だんだん売れなくなる」「全然売れなくなる」という過程をたどります。上記の「商品は売れる・売れないの2択ではない」を念頭に、ライフサイクルに合わせて在庫リスクを見ていくと、下記4つの状態に分けることができるのです。

  • 新商品
  • 隠れた売れ筋商品
  • 売れ筋商品
  • 不良在庫

在庫リスクを判断する上で重要なのは、在庫の状態は4つあるということを理解し、いかに「隠れた売れ筋商品」を「売れ筋商品」にするかを考えることが重要なのです。

在庫リスクをコントロールする2つのポイント

ではこの在庫リスクを上手にコントロールするためにはどうすれば良いでしょう。

ポイントは次の2点です。

  • 在庫リスク悪化の兆しに気付くことができるか
  • 正しい在庫リスク判定ができるか

そしてこの2点を満たすためには、SKUごとにそのSKUがこれからどれくらい売れそうなのかを予測する必要があります。これからも売れそうなら売れ筋商品、あまり売れなさそうなら隠れた売れ筋商品、全然売れなさそうなら不良在庫となります。

「予測するために高度な機能を備えたシステムを活用しなきゃいけないのか。それは難しい」と思われるかもしれませんが、エクセルでできる方法をご紹介しますのでご安心ください。

エクセルでできる在庫分析の3ステップ

ではエクセルでできる在庫分析の手法についてご説明します。
移動平均法(※)を使うことで、3ステップで分析することができます。

※棚卸資産となる商品を仕入れた時点で平均単価を随時計算し、売上原価とする方法

手順1:移動平均でも直近の何日かの平均でも構いませんので、エクセルなどを使って完売予測日を計算します。

手順2:目標期限までに完売するなら売れ筋商品、完売予測日が目標期限より90日以上(※)なら不良在庫、その間の商品群を隠れた売れ筋商品というルールを決め、実際にSKUごとに分類してみましょう。

※基準は企業様によって異なります。

手順3:新商品についても、販売開始後にまったく売れていない新商品をリストアップします。

このように在庫リスクを判定すると統一した基準のもと分類することになるため、時間をかけることなく全在庫の状態を掴むことができ、在庫リスクに応じた販促が非常にやりやすくなります。

【販促例】

  • ①売れている→優秀な商品なので、引き続き販促していく
  • ②売れ始めている→薄いOFF率にしながら、しっかり売り切れるように販促強化
  • ③売れなくなってきた→深いOFF率にして売り切っていく
  • ④売れていない→セールや福袋、アウトレットに回す

在庫分析は販促に活かしてはじめて効果が生まれる

分析後は在庫リスクに応じて販促を行っていくことが重要です。

まず不良在庫に分類された商品は今後売れる見込みがほとんどない商品です。そのような商品は、セールで値引きしてでも売り切っていくのが得策です。

ですが、不良在庫の削減を目的にしたセールは値引き幅が大きくなります。そのような値引きセールを何度も行ってしまうと、ブランド価値の毀損や値崩れ、安物買いのお客様が多くなり、長期的に見ると事業にとってはマイナス面が多くなります。

そのため、不良在庫の削減を目的にしたセールは1年に数回に留めておき、本質的には不良在庫化する商品を増やさないようにすることが重要です。

次に隠れた売れ筋商品です。これは新商品として入荷してから徐々に売れ始めた商品や、これまでよく売れていたが徐々に売れなくなってきた商品です。

こういった商品は、販促を強化すればまだまだ売れる可能性が高いですが、それをせずに放置してしまうと在庫リスクがどんどん悪化し、ある日突然不良在庫に変わってしまいます

不良在庫化してしまうと売れる可能性が極めて低くなりますので、それは避けなければなりません。

これらの商品を販売するためには店舗間での在庫移動、VMD変更、メルマガ、広告、特集、ポイントキャンペーンを行ったり、小さな値引きを段階的に行ったりすることでなるべく早く消化してくのが効果的な方法です。

実際に成功した5社の事例がまとまった資料はこちら

在庫分析はツールを使って効率化しよう

しかし、在庫分析は非常に業務負荷が高い業務です。

例えば、商品数が多いとエクセルが動かず作業が滞ってしまうこと。さらに、人によって見る指標や在庫分析のやり方事態が違うことで属人化の原因にもなりやすくもあります。

ですが前章の通り、在庫分析自体は付加価値を生みません。在庫分析で出た結果を販促に活かすことで初めて価値を生みます。

そのため在庫分析は、ツール等を使い効率化していくことをおすすめします。

在庫を利益に変えるクラウドシステム「FULL KAITEN」は、在庫データを活用してEC・店舗・倉庫、全ての在庫をAIで予測・分析し、商品力はあるのに眠っている在庫を明らかにすることが可能です。

FULL KAITENは全ての在庫の「現在地」を4つに分類する

商品力を可視化することにより打ち出すべき在庫とその施策がわかるため、今ある在庫で売上・利益・キャッシュフローを最大化することができるのです。

詳しくはこちら>https://full-kaiten.com/functions

★在庫を利益に変えるクラウド
 FULL KAITEN製品資料の請求はこちら


特徴やメリットがわかる資料はこちら

代表取締役・瀬川が語る
アパレル業界の
縮小する国内市場で
勝ち抜く粗利経営