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店間移動で意識するべき2つのポイントとは

ディストリビューター(DB)の方であれば毎週のように実施している店間移動。これは最終消化率や粗利率に直結する重要な業務です。

しかし店間移動は、移動リスト作成に膨大な時間がかかったり精度を保つのが難しい業務でもあります。本記事では、店間移動時に意識をするべきポイントについて解説します。

店間移動とは

まず店間移動とは、店舗間やECモール間で在庫を移動することを指します。

ディストリビューター(DB)にとっては主業務といって良いほど重要な業務であり、各店舗の余剰在庫・不足在庫を店間移動することで、販売機会ロスの削減在庫消化の促進につなげることができます。

元イトキン社員が解説するDBが意識するべきポイントに関する記事はこちら>

店間移動で意識するべき2つのポイント

在庫移動の目的は大きく分けて2つあります。

  • 在庫のバラツキ(アロケーション)を整え、在庫消化を促進する
  • 商品を入れ替え店頭の鮮度を上げたり、ストックの圧迫を軽減する

消化促進のために行う在庫移動もあれば、新商品発売にあたってバックルームの圧迫を解消したりと、在庫移動と一言で言っても目的は様々なのです。

次章からは、目的別に意識するべきポイントを解説します。

在庫消化を目的に行う場合は、販売チャネルの特徴を把握する

まずは、在庫のバラツキを整える時に意識するべきポイントです。

そもそも、なぜ在庫にバラツキが発生してしまうのでしょうか。その原因は、販売チャネルの特性が異なる点にあります。

店舗の場合、売上高や気温によって同じ商品でも売れやすい・売れにくいと差が生じてきます。

例えば、売上高の高いお店ではそもそもの来店客数が多いため、在庫が不足しやすい傾向にあります。反対に売上高の低いお店は、人気商品であっても在庫が余剰になりやすい傾向にあるのです。

また10月頃に長袖シャツを販売する場合、そこまで気温が低くなっていない関東や九州では好調に販売できますが、北海道では薄いコートが必要になる気温のため、販売数が落ちてしまいます。

ECの場合は、自社ECとECモールでは消費者がサイトを使う目的が違います。そのため、自社ECではブランドの特徴が現れている商品が売れやすい。ECモールでは比較的低価格な定番商品が売れやすいなど、ECサイトによって特性があるのです。

自社ECとECモールの特徴についての記事はこちら>

つまり、販売チャネルによって同じ商品でも売れるスピードが異なるのです。これが在庫のバラツキが発生してしまう原因でした。

そのため在庫消化の促進を目的とする場合は、各販売チャネルの特徴をしっかりと把握し、それに合わせた在庫移動が重要なのです

ストックの圧迫軽減を目的にする際は、店舗の状況把握を忘れない

売り場の鮮度向上を目的に、シーズンごとに新商品を投入するという流れはどこの店舗も同じかと思います。

しかし、店舗が保有できるストック数には限りがあるため、在庫状況を把握せずに新商品を入荷すると店舗のストックを圧迫することになります。

そのため、ただ単に新商品を投入するのではなく、予め店舗で展開不要な商品をピックアップし、他店やEC・アウトレットへ在庫移動をしておくことが必要となります。

この流れをスムーズに行うためには、他店舗を含めた店舗の在庫・ストック状況を把握しておくことが重要です。

店間移動を適正化し、補充店舗での売上アップと回収店舗での売上キープを実現した方法

弊社が支援する年商約100〜150億円のレディースアパレル店で、セール開始前に在庫が過剰になっている店舗から過小になっている店舗へ店間移動を実施したところ、補充先店舗では売上アップ、回収元店舗では売上キープを実現しました。

こちらの企業では明確な商品選定ができておらず、セールで集客増加が見込める時期までに売上の見込める店舗へ在庫を積み増しが行えていないことが課題でした。

そのため、FULL KAITENで補充先店舗では売れ筋商品×回収元店舗では死に筋商品を抽出し、在庫移動を実施しました。

これにより、補充店舗では自店の売れ筋商品が補充されたため、売上アップ。回収店舗では自店の死に筋商品が回収されたため、売上キープを実現することができました。

まとめ

  • 店間移動とは、最終消化率や粗利率に直結する重要な業務
  • 在庫消化を目的とする際は、各販売チャネルの特徴を把握する
  • 店舗ストックの圧迫を解消する際は、他店舗を含めた店舗の在庫やストック状況を把握する

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