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<ネクストエンジン×FULL KAITEN 共催オンラインセミナー>〜ECの利益率UP〜人とシステムの業務仕分けについて徹底議論を開催しました

フルカイテン株式会社は2020年9月10日、Hamee株式会社との共催で、EC店舗がとるべきDX推進の考え方と手段について議論するオンラインセミナー、〜ECの利益率UP〜人とシステムの業務仕分けについて徹底議論を開催しました。BUSINESS INSIDER JAPAN記者・副編集長の滝川麻衣子氏をモデレーターにお迎えし、弊社カスタマーサクセス担当・永田舞とHameeチャネルセールス部の加藤誠氏が、DXを手段として業務の変革を進める際のシステム、人それぞれの役割をめぐって意見を交わしました。

※開催概要はこちら

以下にセミナーの主な内容をご紹介します。

エクセルに時間をとられ、創造性を発揮できず

滝川 ECショップ統括やアパレルMDの経験を活かし、どうしたら業務を効率化させ、ビジネスも成長させられるかという観点から、

  1. 自動化すべき仕事は何か
  2. EC運営において人がリソースを割くべき分野
  3. DX化における具体的ステップ

という3つの観点からお話しいただこうと思います。

永田(元アパレルMD) 私が経験したことでいうと、販促や発注は過去の実績を基にやっていたのですが、そのデータの分析に膨大な時間を費やしていました。その結果、本来自分がやるべきマーチャンダイジングの業務、バイヤーにしかできない、いかに商品に付加価値をつけるかという仕事がおろそかになっていましたね。

滝川 データはエクセルを使って地道に作業していたんですか。

永田 はい、エクセルです。でもデータが多すぎて、エクセルも複数に分かれていて、組み合わせるとフリーズしたりしていました。エクセル作業自体が目的化していたと思います。

滝川 加藤さんはEC運営経験から、何を自動化すべきだと思いますか。

加藤(元EC店長) 常々思っているのは、パターン化していること、整理すればパターン化できることは自動化した方がいい。また、現実問題として、パターン化できても自動化するためのツールがないということも起こり得るのですが、それでもやった方がいいと思います。

滝川 永田さんはアパレル企業で課題を感じてIT企業へ転職されました。人ができる仕事、自動化すべきことをかなり考えたのではないですか。

永田 人がリソースを割くべき仕事はブランディングであったり販促であったり、市場調査だったりと。でも、クリエイティブなことに時間を割きたかったのに、分析にほぼほぼ時間を割いていたことに課題を感じていました。

加藤 EC業界にはITリテラシーが低い人もいますよね。エクセルの関数やマクロもゴリゴリ使っていたんですか。

永田 マクロを組んだり、関数を使ったりしていました。エクセルは1つでは終わらないのでたくさん組み合わせていたのですが、それでかなり時間がかかっていました。

滝川 時間をかけて分析したデータをいかに活用するかが大事ですよね。それが日々に生きているかどうかという点ですが。

永田 1日の半分はエクセルと資料作成に時間をかけていたので、データを活用する時間がなくなっていました。夜の空いた時間に考えようとしても時間が限られていて、それがずっと悩みでした。代わりにエクセルがすごく得意になりましたけど(笑)

滝川 もったいないですよね、素晴らしいデータがあるのに。日本人にはエクセルが得意な人が多いですけど、それを分析して活用する力が弱いというのはよく言われますよね。

企画は仮説、実行、検証のサイクルが必須

滝川 自分の経験でいうと、新聞社からデジタル媒体に移って、読者の動きがすごくよく分かるようになりました。色んなデータから仮説を立て、やってみて検証しないと改善は起こらないと実感しました。

永田 前職では、振り返りができないまま次の企画に移らざるを得ないことが多かったです。適正な在庫数や最適な発注数が分からなかったんです。データはあるが分析する時間がないという状態ですね。だから発注でも、「この数でいいや」という感じで、えいやっとやってしまっていました。

加藤 売る方の立場からいえば、ものを考える時間が必要だなと思います。ECをやり始めだと、ものを売ることの基本から学んでもらう必要がある。人のリソースは、物をいかに売るかを考える時間に割くべきです。だから、考える時間を確保するために自動化するということですよね。今までやってきたことでも、自動化する方が良いのであれば、変わるべきです。

滝川 レナウンの倒産が象徴的ですが、これまで変化が予想できたのに考え方や概念を変えることができないという企業は多いと思います。変わるというのは難しいですよね。

加藤 弊社の事例ですが、売れれば売れるほど出荷担当者の手が回らなくなっていて、売上増を受け持つ担当者が出荷作業のヘルプに回るような状態だったんですね。売上増を目指すべき人間が出荷作業の負荷を気にして、売ることを躊躇うという矛盾が起きていたわけです。これは会社を成長させるのに全然よくないので倉庫を外部に委託することにしました。

滝川 その決断は尊いですよね。自社従業員のコストは無限ではないですから。そういう判断を多くの会社ができるかどうかですよね。

加藤 業務を自動化したとしても、それまでの企業文化が邪魔をすることが少なくないですね。なので、受注が来てそのまま出荷するというようなシンプルな運用フローをつくるのが大事だと思います。

永田 弊社のお客様でも、いま変わろうとしている企業が増えています。特に、企画の振り返りを行う時間をとるのが重要で、人にしかできない仕事とシステムに任せられる業務を棚卸しすることが必要だと思います。滝川 日々の業務に忙殺されているのは分かるが、今よりももっと速く事業を成長させるためには立ち止まって棚卸しするのが必要だということですね。

フルカイテン株式会社は2020年10月13日(火)、ECエバンジェリストの川添隆氏をゲストに迎え、「ECエバンジェリスト川添氏に訊く~小売経営のデジタル変革最前線~コロナ禍で成長を続ける企業の共通点」と題したオンラインセミナーを開催します。川添氏による講演の後、弊社代表・瀬川とのディスカッションを予定しています。

ぜひご参加ください。
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代表取締役・瀬川が語る
アパレル業界の
縮小する国内市場で
勝ち抜く粗利経営