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もしH&MがFULL KAITENを使ったら…コロナの影響や在庫滞留に荒療治

アパレル業界で時価総額世界3位のH&M(ヘネス&マウリッツ/スウェーデン)といえば、日本には2008年に上陸し、「低価格でトレンドのファッションを楽しむ」という概念をもたらしました。

そのH&Mの業績が低迷しています。2020年11月期第2四半期(19年12月~20年5月)の売上高は前年同期比24%減少。こと3月~5月に限ると50%減に沈みました。年内に当初計画より40店多い170店舗を閉鎖すると発表しました。今年新たに出店する予定だった店舗数も減らすとのことです。

新型コロナウイルス危機によるロックダウンの影響で多くの店舗が休業していたのが原因で、在庫も溜まっているようです。

H&Mにのしかかる在庫問題は、ディマンドワークス代表の齊藤孝浩氏がWWDジャパン2020年6月8日号に寄せたコラムで詳しく分析しています。

当コラムによれば、期末在庫が何日分の売上原価(売り上げの原資)に相当するかを示す「在庫日数」という指標をみると、H&Mはジリジリと上昇しています。

2014年11月末には98日だったのが、18年11月には135日と4年で38%も長くなりました。19年11月には128日と若干短くなりましたが、ファストファッション企業が4カ月を超える分の商品を抱えているというのは、在庫過多以外の何物でもないでしょう。

コスト削減のためリードタイム長期化

H&Mはバングラデシュやカンボジアなど、中国やベトナムよりも人件費の安い国の工場に生産を発注しているため、商品企画と発注から納品までかかるリードタイムが長くなります。
また、原価率を下げるために大ロットで発注している点も在庫過多を助長しているでしょう。

リードタイムが長くなれば、欠品を避けるために持つべき安全在庫の水準が上がって在庫が増えます。また、期中のフォロー発注(追加補充)ができないため初期投入量を増やさねばならず、ヒットしなければ一気に大量の不良在庫を抱えることにもなります。

いわば、最新のトレンドファッションを安価に提供するための“必要悪”として在庫過多を甘受しているといえます。
しかし、コロナ危機でこのビジネスモデルは崩壊に直面しています。いくら実店舗の数を減らし、EC売上を伸ばそうとも、需要が短期間に“蒸発”する事態は、今後もいとも簡単に訪れるからです。

では、H&Mが在庫問題を解決する術はないのでしょうか。
すぐに思いつくのは、需要予測・トレンド予測ですよね。例えばAIを活用するなどしてどんな商品が売れるかを高精度で予測すれば、長いリードタイムで大ロット発注でも売れ残りリスクは抑えられそうです。

しかし、予測はAIをもってしてもなかなか当たらないのです。理由は本年6月22日に公開したブログ「ユニクロでさえも大苦戦…AIの予測はなぜ当たらないのか」を参照いただければ分かると思います。

要点は次のとおりです。

AIが高い予測精度を出すには、次のような条件を満たす必要があります。
・大量のデータがあること
・データフォーマットが統一されていること
・想定外の外的要因がないこと

これらの条件を満たすのは現在の技術水準では不可能なのです。

AIは画像認識や音声解析などの分野ではめざましい発展を遂げていますが、需要予測はまだまだ実用に耐えるレベルではないのです。

H&Mのウェブサイト

在庫実行管理(IEM)という新しい考え方

需要予測に頼ることができないのならば、どうすればいいか。
フルカイテンが提唱する在庫実行管理(IEM = Inventory Execution Management)という手法なら、在庫問題を解決できます。

IEMとは、「今ある在庫」を使って売上を増やし、その結果、在庫が減っていくアプローチです。IEMでは、欠品を恐れないほか、原価を低くするために大ロット発注をしません。

なぜ欠品しても良いのか。それは、従来はよく売れる商品だけで売上を作っていたからです。IEMでは「今ある在庫」の中にある隠れた実力商品でも売上を作ることができるので、欠品を恐れて多めに調達する必要がありません。

次に大ロット発注です。IEMでは原価は高くても良いと考えます。むしろ、大量発注は在庫をタイムリーに消化できなければ利益が吹き飛ぶリスクと背中合わせです。

100個の商品を1個100円の原価で発注し、1個200円で販売するケースを考えてみます。100個というのは実需を大きく超える量ですから、50個売れて50個売れ残りました。
計10,000円の原価はP/LとB/Sへ下記のように振り分けられます。

 P/L            B/S
 売上高  10,000円
 売上原価  5,000円    在庫(棚卸資産) 5,000円
 粗利    5,000円

つまり、P/Lには売れた分の原価しか計上されません。在庫にかかった原価はB/Sに資産として載ります。
では、この売れ残った在庫50個は翌期も1個200円で売り切ることができるでしょうか。ファストファッションでは陳腐化が速いですから、まず不可能です。原価割れしない1個100円で売れるかどうかでしょう。

これでは、原価を抑えるために大ロット発注した意味がないことはご理解いただけたと思います。コロナ危機で売れ残りリスクは従来よりも大きくなっているのは確実です。

小ロット多頻度発注を可能にするFULL KAITEN

少量発注をすれば、上記のような課題は解決できます。原価が上がれば、もっと良い素材を使って特色ある商品を生産できます。また、メーカーにとっても、大量受注に備えて大量の原材料を備蓄せずに済みます。

理論上は上記のとおりですが、少量発注には大きな課題が1つあります。1回当たりの発注量を増やすと発注頻度が高くなりますが、発注業務は作業負荷が大きいため頻度を上げるのは難しいという点です。

これを解決するのがクラウドサービス『FULL KAITEN』です。FULL KAITENはSKUごとに必要な発注数を自動で計算するため、業務負担が下がります。さらに売上に貢献する実力商品の推奨発注数が分かるため、利益を確保しながら在庫リスクを低減させられます。

リードタイムが長くても、少量ずつ発注すれば欠品を避けながら過剰な在庫を抱えるリスクも抑えることが可能になります。少量発注によって原価率が上がっても、売れ残りが減れば最終的に残る利益は増えます。

また、FULL KAITENは「今ある在庫」のうち、どの商品を売れば客単価が向上するか分かるため、欠品を恐れる必要がありません。
さらに「今ある在庫」の中にある隠れた実力商品を見つけられることから、やみくもにSKUを増やしたり多めに調達したりしなくても、手持ち在庫を使った売上を伸ばすことができます。

このように、H&Mの課題も解決できるであろうFULL KAITENの機能を実際に体験したいという方は、ぜひ下記フォームからお問い合わせください。

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(広報 南昇平)

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