事例インタビュー

ROPÉ PICNIC戦略MDの町井様に聞いた!FULL KAITENって正直どうですか?爆速で自走が進んだ理由とは

株式会社ジュン

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2023年3月からFULL KAITENを導入するお客様に焦点を当てた連載「お客様に聞いた!」を始動しました。2回目となる今回は、株式会社ジュンが運営する「ROPÉ PICNIC」の町井様を取材しました。

町井様はジュン 執行役員 ROPÉ PICNIC事業部 戦略MDとして、リテール事業をメインに統括する立場にいらっしゃいます。このインタビューでは、FULL KAITENを活用する町井様に、以下を中心に伺いました。

・FULL KAITEN導入時の心境や社内の反応
・爆速でFULL KAITENの自走が進んだマインド
・直近の定性成果と定量成果
・FULL KAITENへの要望

「FULL KAITENって実際どうなの?」という疑問を少しでも解消できれば幸いです。

写真中央:町井様 右:山口(弊社カスタマーサクセス) 左:斉藤(筆者・広報)

※本稿に含まれる情報は2023年3月時点のものです。

【斉藤】本日はよろしくお願いいたします。社会人3年目くらいまでROPÉ PICNICのお洋服を着ていたので、とても思い出が詰まったブランドです。
【町井様】えぇ!そうなんですか。それは嬉しいです。こちらこそよろしくお願いします。
【斉藤、山口】ありがとうございます。今日はFULL KAITENに関する率直なお話を沢山伺いたいと思います。

1.導入直後から業務定着までの流れ

――FULL KAITEN導入に至った背景は社内でどのように共有がありましたか

町井 最初に、貴社の瀬川社長がFULL KAITENについてご紹介する機会を設けてくださったのでオンラインの説明会に参加しました。お話を伺って、「ROPÉ PICNICチームはFULL KAITENに興味があります!」と上長と役員に伝え、FULL KAITENの導入が決定しました。

――なぜFULL KAITENに興味を持ってくださったのですか

町井 まず、弊社のディストリビューターのメンバーが「FULL KAITENを使ってみたいです。」と興味を持ちました。メンバーが前向きに受け取るということは、何かしら変わりたいという意思の表れだと思います。ぜひ挑戦してほしいと思ったので、メンバーが活用できるように私自身もFULL KAITENをきちんと理解したいと感じました。こういったシステムをどのように活用するか一人の頭の中で考えるより、メンバーと対話しながら「もっとこうした方がいいんじゃないか」と話し合える方が発想が広がると思います。

メンバーがFULL KAITENを活用することで、各人の経験も増え、業務効率を上げることが出来ると感じた点もいいなと思いました。

加えて、FULL KAITENを導入する前はデータを加工したり整えたりした後、データを分析する一連の時間を要していました。ですが、貴社の瀬川社長のお話を聞いた時に、FULL KAITENがそれらのデータをパッと出してくれるので、「これなら今よりもっとお客様のことを考える時間を生み出せる」と思いました。

ROPÉ PICNICは品番数やSKU数も非常に多く、直営の店舗が約130店舗ほどあります。ディストリビューターが全てを細かく見て在庫移動をするのは困難という課題もありました。それらを改善できると思い、FULL KAITENを使ってみたいと志願しました。

――当時、ROPÉ PICNICが一番解決したい課題は何でしたか

町井 粗利拡大のために、在庫の高換金と高消化を進めることです。これは会社全体のミッションでもありましたし、自分自身やFULL KAITENを使いたいと言ったディストリビューターも含んだ共通のミッションなので、課題として捉えておりました。

――FULL KAITENの導入が決まって率直にどう思いましたか

町井 FULL KAITENを使ってみたいという意思があったので、前向きに受け止めることができました。その当時、とある講座を受講してSDGsとビジネスの関係性を学んだタイミングでしたので、今ある在庫で売上や利益を向上するFULL KAITENの考え方がマッチした背景もあります。

――導入時、現場の抵抗はありましたか

FULL KAITEN定着に向けてのエピソードを話す町井様

町井 ディストリビューターのリーダーもFULL KAITENを活用したいという意思があったので、抵抗はさほどありませんでした。新しいシステムなので、定着に向けて自身がリードしよう!と思いながら進めました。

何でもそうですが、慣れたものから新しいものに移行する際は、どうしても慣れているものに戻りがちじゃないですか。ですが、それでは新しいステージに行くことはできないので、そこはやはり私が姿を見せなければいけないと思っています。この件以外も、私自身がまずはやってみないと何が良くて、何がフィットしないのかも分からないと思います。

自分が腹落ちして理解をした上でメンバーとディスカッションをしたいので、初めはこまめにFULL KAITENを操作していました。

あと、いつどのように自分の業務に落とし込めば課題を解決できるかも考えていました。お客様のことを考える時間を大切にしたいという軸は変えずに、どうしたら在庫の高換金と高消化を生み出せるかは、自分が色々と試行錯誤をする中で見えてきました。

――FULL KAITENの活用で苦労したエピソード

町井 FULL KAITENでは様々なデータを見ることができますが、どのようにデータを見てどんな業務に活かすかなど、弊社にマッチする使い方を整理することに苦労しました。

どんなシステムでも、使用方法やケーススタディを一度聞いただけで理解するのは難しいと思うので反復して慣れることが重要です。

せっかくFULL KAITENを使うなら、成果に繋げたいと思っています。そう思った際に、どんなパターンが自分やメンバーの業務に合うかを逆算して発想すると、「こんなパターンの数字を出せないか?」や「こんなシステム改善はできるか?」という要望も生まれます。最近はFULL KAITENの業務定着も進んで、このようなフェーズに入ってきました。

――現段階でFULL KAITENは期待に応えられていると感じますか

町井 現時点では5:5です。これは「こんな機能があったらもっと便利!」とポジティブに感じており、FULL KAITENのさらなる進化を期待しているからです。

加えて、FULL KAITENがあるので誰が分析しても基準を統一することができます。このように基準が可視化できたのは良いことだと思っています。その上で、FULL KAITENのデータを用いてどのような決定をするかは、メンバーでしっかり話し合えばよいと思います。

――FULL KAITENを使って町井様やメンバーが助かったことがあれば教えてください

町井 在庫を動かすディストリビューター等の実務担当者は少数精鋭なため、分析作業で時間を取られてしまい本来実施したいことまでなかなか手が回らないことがありました。ですが、FULL KAITENはデータを数クリックで出すことができます。それに、売上や粗利への貢献度も見ることができるので順番をポチっと変えるだけで優先順位が変わるところが効率的ですごく良かったです。

あとは、それぞれの販売チャネルで売れているものを、FULL KAITENの四象限の中でクロスして見ることができる点も助かっています(下図参照)。セールまで待つと本来得ることができたはずの利益を失うようなオフ率を踏む可能性がありますが、無駄のないチャネルを超えた在庫移動ができます。

FULL KAITENは全ての在庫の商品力を4つに分類する
例えば、ECチャネルで売れている商品の中から実店舗で消化ペースの鈍い商品を特定し、ECへ集約する判断ができる。その際に、粗利貢献度や売上貢献度も踏まえながら経費バランスを考えることができる

――FULL KAITENを一週間の中でどのように使用しているか教えてください

町井 毎週金曜日にECのDB担当からECでの売行きに関する情報発信があります。そこで、メンバーがFULL KAITENを使って来週以降に向けてECで注力すべき在庫のリストを作っています。

それを回収してECのロスが極力ないようにしており、そのような流れを今後はアウトレットでも展開したいと思っています。

その上で月曜日と火曜日は在庫全体の点検とジャッジを行っています。

FULL KAITENを使って、MD施策、販促施策、月次まとめ、ターム振り返り、シーズン施策など、分析業務から振り返りまで一連の流れをルーティン化しています。

――FULL KAITENを使う時間は週にどれくらいとっていますか

町井 週3回ほど(週頭と週末)で一度の操作は1時間程度です。データを深掘りしたくなる時もあるので、臨機応変に操作しています。

――FULL KAITENを習慣化出来る人と出来ない人の差は何だと思いますか

「どんなことでも、まずはやってみる。」と話す町井様

町井 まず、「やってみないと分からない」と考えられるかどうかが一番大きいと思います。自分でやってみないと何がメリットなのかも分かりませんし、その手前の抵抗で終わってしまいます。

加えて、行動を分解して目標を達成するために必要なタスクを細かく設定して習慣化できる人は強いと思います。あとは、FULL KAITENを自分の業務にどう落とし込んでメリットを出せるかをどれだけ早く感じられるかも大切だと思います。メンバーがメリットを感じて貰えるようにみんなの操作頻度や、前の方法に戻りそうな具合を見ながら、自分が引っ張らないと!という時と、逆に任せてもいい時もあります。

今では、DBチームが引っ張ってくれて心強いです!

ROPÉ PICNIC_DBの錦谷様 
ROPÉ PICNIC_DBの下条様

2.FULL KAITENによる定性成果と定量成果

――FULL KAITENが本格稼働してからどのような成果が出ていますか

町井 弊社はSKUが多いのですが、分析の時間をなるべく短くしてお客様のことを考える時間を確保したいという背景がありました。

【定性成果】

  • 在庫分析に必要なデータ作成が30分から5分に短縮
  • ECのデータに関するExcelが重く30分程度かかっていたデータ抽出が10分に短縮
    • データの内容について考える時間に充てることができた

【定量成果】

  • 売上利益ともに半期目標は達成
    • 対目標:売上・粗利ともに100%達成、利益二桁伸長
    • 対前年:売上・粗利・利益全て二桁伸長

――FULL KAITENを活用して現在挑戦している事や今後挑戦したいことはありますか

町井 粗利と消化率の最大化を目指して、機会損失を減らしたいです。そのために、FULL KAITENで分析をかけた後の絞り込みの工夫を行いたいです。

今までは貴社との定例ミーティングにディストリビューターが参加していましたが、最近は営業のメンバーにバトンタッチしました。営業のメンバーがお客様の客単価が上がるようにするための分析条件の絞り込みをできるようにしたいです。また、アウトレット販路にも活用を拡大していきます。

3.FULL KAITENへのご要望

――FULL KAITENへのご要望(機能、支援)はありますか

町井 手を付けるべき在庫に対してアラートが出ると消化プランを今よりもっと効率的にプランしやすいです。

FULL KAITEN導入前は、膨大なSKUの中から非常に売れている商品と売れていない商品に関してはみんなが見ていました。しかし、「非常に売れている」と「売れていない」の間にある相当数の品番を期中、丁寧に追いかけられていませんでした。

商品は「売れる」「売れない」の二択ではなく、その中間「グラデーション」の部分がある

FULL KAITEN導入後は全在庫を四象限に分けて、在庫の質をパッと見られるようになりましたし、様々な評価軸で在庫を見ることができました。欲を言うと「来週までに手を付けましょう!」のようなアラートが出てくると、その中でどれを選ぶかだけ判断できるので嬉しいです。

例えば、FULL KAITEN上で以下の目標を設定したら、FULL KAITENの販売予測に基づいて「ここを埋めるには、この商品に注力したほうがいいですよ」のようなアラートをイメージしています。

・○年○月○日までに△%の在庫を消化をしたいという商品軸の話

・○年○月○日までに△%の売上を作りたいという売上軸の話

――サポートチームでお役に立てている点はありますか

町井 カスタマーサクセスの山口さんは、弊社が「こういうゴールを目指していて、こういう数字を見たいのですが、どうしたらいいですか?」という質問に対して、その場で丁寧に教えてくださるところが助かっています。他にも「こういう数字の見方もありますよ!」というデータの幅広い見方について提案してくださることも示唆が大きいなと思います。

取材後記

町井様の取材で、部下の方がFULL KAITENを使ってみたいと発言してくださったことが導入のきっかけになったと伺い、とても嬉しくなりました。

そして町井様の、メンバーの意思を尊重して各人が成長するために、まずはご自身が「やるぞ!」という姿を見せようとする誠実な姿勢にも心を打たれました。

どんなことでも、まずはやってみる。そうしないと何も始まらない!という町井様のマインドに刺激を受けた取材でした。

今後も弊社一丸となり、お客様の成果に最大限貢献してまいります。