事例から学ぶ!利益を最大化させる在庫配分のノウハウ|セミナーレポート
2023/6/29(木)に、オンラインセミナー「事例から学ぶ!利益を最大化させる在庫配分のノウハウ」を開催いたしました。
当日ご参加いただきました皆様に、御礼申し上げます。
本記事では、お客様のDB業務を支援しているメンバーがセミナー内でお伝えした、以下のような在庫配分・店間移動のノウハウをご紹介致します。
- 商品ライフサイクルに沿った、最適な商品選定と実施タイミング
- 店舗毎の月商規模や売場キャパシティの考慮
- 物流費や売場作成を考慮した、移動先店舗の選定
登壇者:矢田 陽平(フルカイテン株式会社カスタマーサクセス リーダー)
2011年に株式会社ファーストリテイリングに入社。ジーユー日本事業で店長やSVを経験した後に、海外(中国/台湾)で営業/教育責任者として、全店舗の統括、採用/育成プログラムやインシーズンの商売立案を担当。
その後、HR-Techスタートアップでカスタマーサクセスを経験しフルカイテンに入社。現在はカスタマーサクセスチームのリーダーとして多くの顧客支援に従事している。
登壇者:森田 浩介(フルカイテン株式会社カスタマーサクセス)
大手セレクトショップの店長として都心、地方と、規模の大小含め様々なマーケットの店舗運営を経験。新店舗、新ブランドの立ち上げプロジェクトにも参画。
その後スーパーバイザーも兼務し、複数店舗のマネジメントも担う。人材育成、店舗計画の立案、店舗運営と幅広く業務に携わる。
現在は、フルカイテン株式会社カスタマーサクセスチームに所属し、第一線で顧客支援を行う。
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在庫配分の理想と現実のギャップを把握する
在庫配分の現実
矢田:私たちがFK導入企業を支援している中で、在庫配分の業務における課題点は大きく3つだと考えています。
- 大量SKU×店舗をマッチングして在庫配分を考える必要があるため、計算量や見るべきものが多すぎて人力では対応しきれていない
- 量は対応できたとしても、店舗の月商や売り場規模など、考慮するべき変数が多すぎる
- 業務負荷が高いのに在庫移動指示に確信がないため、自分の貢献に自信が持てず、効果検証もできていない
では、上記のような問題点を解消するために、在庫配分業務を大きく2つに構造分解してみましょう。
在庫配分業務を行う時の前提として、チャネルやSKUごとの販売予測が重要であり、この予測が外れてしまうと精度の高い移動はできません。
また在庫配分業務においては、以下のような条件(ロジック)が多く、販売予測と移動ロジクの2つを十分に考慮する必要があります。
- 立地
- 月商
- 集約
- 移動先店舗
- 最低移動数
- バラ在庫残
在庫配分の理想
矢田:そもそも在庫配分で実現したいことは、在庫のバラツキを改善し平準化させることです。
例えば同じ商品を3つの店舗で売り始めた場合、消化進捗は各店舗で異なるため、消化目標に対して予定通り売り切れるという店舗もあれば遅れてしまうという店舗も出てきます。
このようなものを定期的に在庫が余っている店舗から不足している店舗に最適なタイミングで最適な量を移動させることで、上図下グラフのように在庫が平準化されます。
当たり前ですが、元々在庫が不足していた店舗では、機会損失が解消されたことにより売上粗利は上がります。また、在庫が余っていた店舗では余剰在庫が解消されるため、残在庫のリスクは低減されるということです。
上述の内容を分かりやすく、概念化したものが次の図になります。
在庫配分と一言でいっても、倉庫出荷や回収、店間移動、集約など様々な業務があります。そして在庫配分業務で在庫を平準化した結果、必然的にチャネルごとの機会損失や余剰在庫が抑制されるため、最終的に売上粗利の改善に繋がるのです。
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倉庫出荷と店間移動で成果を出すために
矢田:本日は売上粗利を改善するためのアクションプランとして、倉庫出荷と店間移動を例にお話しさせて頂きます。
それぞれの施策で成果を最大化させるためには、商品ライフサイクル(※)に応じて最適なタイミングで意思決定することが非常に重要です。
※商品の投入から完売までのプロセス
FULL KAITEN導入企業に対してご支援するときに、商品ライフサイクルという考え方を使用しており、商品が販売開始してから売り切れるまでを以下5段階に分けて定義しています。
- シーズンイン
- ピークイン
- ピーク
- ピークアウト
- シーズンアウト
在庫配分においては、特にピークインとピーク後半〜ピークアウトのタイミングが重要です。なぜこのタイミングが重要なのかは、この後に具体例を用いながら解説致します。
商品ライフサイクルについてはこちらの記事で詳しく解説しております>
倉庫出荷の精度を上げるPDCAの回し方
矢田:それでは早速、倉庫出荷の精度をより上げる方法を一部事例を用いながらご紹介します。
まず、倉庫出荷に限らず在庫配分において、1番重要なのは売上計画になります。在庫商売をしていると、売上計画に応じて在庫の持ち方や売り場の作り方が変わってきます。そのため、売上計画をいかに精度高く立案するかが大切です。
さらに倉庫出荷を行う上では、実施するタイミングも重要です。ここを間違ってしまうと、大きな在庫リスクが発生してしまいます。
上述した通り、商品にはライフサイクルが存在し、販売数が急に伸長したり鈍化するタイミングがあります。そのため、これまでの販売数の波だけで予測を立てていると、在庫を仕入れる数量やコントロールを間違ってしまうため、この波をいかに予測するかが肝になります。
また、商品が売れたり売れなくなるタイミングは一瞬です。この一瞬を逃して後手に回ると最終的に売上粗利を最大化できません。
しかし、波の予測は非常に難しいため、タイミングが1歩遅れてしまうケースがほとんどだと思います。
弊社では、AIを活用しこういった波を予測するFULL KAITENというプロダクトを提供しております。もちろんAIを活用することで、精度の高い予測は可能になりますが、今回はFULL KAITENの使い方ではなく、少し別のアプローチから波を予測する方法をご紹介します。
倉庫出荷のタイミング
矢田:波を予測する上では、きちんと振り返りをした結果を積み上げることが重要です。
弊社はAIを活用したプロダクトを提供しておりますが、仮にAIの予測精度がどれほど高かったとしても、その通りになることは100%ありません。
そのため、どんな施策や意思決定をする上でも、行ったことに対してきちんと振り返りをすることが非常に重要となるのです。
例えば、販売数が前週比200%伸長している時に倉庫出荷をしようとした場合、出荷数を100点、200点、800点でシミュレーションをかけると思いますが、この出荷によってアップトレンドの中で在庫週数が適正値で推移できるような形になっているのか?などを振り返ることが大切です。
振り返りを行わないと、結果に対して出荷量が多いのか少ないのか、その要因は何なのかが特定できないため、振り返りを業務サイクルに入れることが必要です。
また、振り返りをする上では、あらかじめ結果の定義付けを行いましょう。例えば出荷強化をした場合、販売数や在庫数、在庫回転率がこうなったら◯、こうなったら×というものを定義付けしておきます。
さらに商品ごとだけではなく、倉庫出荷によって店舗のキャパシティを超えた出荷になっていないか、在庫が不足し売り場が作れないような状況になっていないかなどの視点で振り返りをすることも重要です。
その際には、店舗ごとの在庫目標が必要です。在庫目標を決めるためには、全社の在庫目標金額・在庫週数(日数)目標を参考に、店舗タイプ別の在庫週数(日数)目標を設定することで、売上予算からあるべき在庫目標金額が算出できます。
具体的な事例で見ていきましょう。例えば、店舗ごとの在庫目標を定義するとき、店舗には高月商、中月商、低月商という3つのパターンがあるため、それぞれのパターンに合わせて持つべき在庫週数を決める必要があります。
店舗ごとの在庫目標を定義する際は、同じ高月商店舗でも売り場の坪数によって持つべき在庫数も変わってくるため、タイプだけではなく売り場キャパシティも考慮しながら定義することが重要です。
また週次や月次で在庫金額の実績値を算出した後に、実績が目標対比の10%内に収まれば正常、それ以上乖離した場合は異常値など、目標に対する予算対比がガイドラインとしてあることが理想です。
このガイドラインがあることで、在庫過多や不足の判断の前に、店舗キャパシティ全体に対して在庫を入れるべきか否かの判断が可能になります。
それでは、森田から実際に業務設計をしている企業の事例を紹介していただきます。
倉庫出荷の他社事例
森田:それでは、実際に私たちがご支援をしている中で、こんなことがありましたという事例をご紹介します。
倉庫出荷の理想は上述した通り、定期的に在庫目標に対しての異常値確認を商品ごとに行って軌道修正を実施し、これによって倉庫出荷による在庫の過不足が大きく発生しないことだと思います。
しかし私たちがご支援しているお客様の中でも、ここまで実施できているケースは少ないのが現状です。そもそも店舗別の在庫目標がなく、売り場や店舗で在庫の過不足が発生していたり、倉庫出荷を実施した後の振り返りもできていないケースも多く、結果的に店舗のキャパシティをオーバーしていることがありました。
これに対する私たちの支援事例としては、店舗タイプの定義や在庫目標の策定をした上で、結果の数値が過剰/過小という定義を一緒に作り、それに伴った商品ライフサイクルを商品カテゴリーごとにモニタリングしております。
また、在庫は増減するもののため、モニタリングをした上で異常値はいつのタイミングで発見すれば良いのかも設計させて頂いております。
在庫移動や倉庫出荷に対する、結果の良かった/悪かったの判断は非常にしにくく、ブラックボックス化していることもあるかと思います。そこに弊社が一緒に支援させていただくことで、会社としても定義ができ、施策の振り返りを行いやすくなりました。
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Q&A
Q1.EC専業で移動不要の場合、品目のピークイン、ピークアウトに注力して分析を行う方が効果的なのでしょうか?
矢田:ピークイン、ピークアウトは、商品群ごとに把握することがベストであるため、EC専業であればまさにご質問通りのアプローチが良いと思います。
Q2.在庫全体や商品ごとに定期的な検証を回している企業はどの程度いますか?
森田:振り返りができている企業はあまりいらっしゃいません。そのため、その検証方法や良し悪しの基準を弊社が一緒に作らせて頂いております。
店間移動で考慮するべきこと
矢田:ここからは店間移動についてお話しさせていただきます。まず店間移動という行為自体、コストパフォーマンスが悪いものです。そもそも、店舗への入荷配分の精度が高ければ本来やらなくても良い業務のため、最小化したいと考えるのが当然です。
では、店間移動にかかるコストを改めて見てみましょう。
1つが物流費です。皆さんご存知の通り、2024年問題があるため今後より深刻になる可能性が高いものです。
2つ目が店舗の作業コストです。一度入荷したものを荷解きしたりお店に並べたりなどの作業にも、もちろんコストが発生します。
最後は移動指示作成コストです。私たちがご支援している企業では、複数人の担当者がまる一日作って店間移動のリストを作っていることも往々にしてあります。
このように、店間移動とは非常にコストのかかる業務になりますので、最小回数で在庫のバラツキを平準化することが理想になります。
最小回数で在庫を平準化するためのポイントは以下の3つです。
- いつ商品を移動させるか
- 1回の移動で何点移動させるか
- どの店舗からどの店舗に移動させるか
1.店間移動のタイミング
矢田:1番費用対効果のある在庫移動とは、プロパー期(ピークイン)の1回で最適な商品を移動させることです。
しかし、1回で在庫を平準化させるのは現実的には非常に難易度が高いです。そのため、店舗別の販売動向が変化しやすい値引き後(ピークアウト)での店間移動も視野に入れておきましょう。
ここで重要なのは、商品ライフサイクルは商品カテゴリーごとに異なるという点です。
例えば、シーズン性のある商品を取り扱っている場合、夏シーズンのピークインはこの辺というのは、勘所として持っているかと思います。しかし、シーズンの下には様々な商品カテゴリーが紐づいていて、そのカテゴリーごとにピークインのタイミングは異なってきます。
そのため、カテゴリーごとのライフサイクルを定義することが効果的です。
タイミング決定における他社事例
森田:上述の通り、商品ライフサイクルを考慮した最適なタイミングで、どの商品を移動するかを決定するのが理想です。
ただ現実では、在庫移動の担当者の方がライフサイクルやMD計画、販売計画を把握できていない場合もあります。
ここに対する弊社の支援としては、販売計画、商売計画、MDカレンダーを踏まえて、どのタイミングでどの商品を移動するかというディストリビュートカレンダーを一緒に作成させて頂いております。
今まで在庫移動を実施する際は、個人で移動の判断をしていたため属人化や業務負荷に繋がっていたと思いますが、ディストリビュートカレンダーの作成により、何を移動するべきかが明確になったとお声を頂きました。
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2.移動数量の決定
矢田:2つ目のポイントは、移動数量です。店間移動のタイミングが決まったら、1回の移動でどれだけの数量を移動させるかを決めることが重要です。
上述の通り、在庫移動の目的は在庫のバラツキを無くすことですが、平準化する時にどこに足並みを揃えるかを意識しましょう。
例えば商品Aの消化目標が30日だった場合、30日を超えて売り切れそうな店舗は在庫が余っているという判断ができるため、在庫が不足している店舗(上図では、店舗Cから店舗A)に移動させるという考え方ができます。
ただ移動数量の考え方はこれだけでなく、全社平均の25日に合わせることもできます。全社平均に合わせた場合、先ほどのパターンでは特に問題のなかった店舗Bも在庫が余っているという判断になります。
ここでお伝えしたいことは、どこに目線を変えるかで在庫が余っている/不足しているという判断が変わるため、移動数量を決定する上では目線の合わせ方が重要になるということです。
今の例を数量にして見ると、以下のような形になります。
例えば店舗Aで消化目標に合わせた場合、不足在庫数は75点でしたが、少し目線を変えて全社平均に足並みを合わせると不足数は50点になりました。
店舗Bについてはそもそも過不足がなかったのが、全社平均に足並みを合わせた途端に余剰在庫数が15点になっています。
では、どちらの目線を合わせるのが正解なのか?ということになりますが、正解はありません。しかし、どちらの目線に合わせるにしてもメリットデメリットがあるため、これらを把握しておくことが重要になります。
- 消化目標で設定する場合
- 商品の全社消化状況に応じて、在庫移動数量が非常に少なくなる懸念がある
- メリット:無駄なコストをかけない意思決定が可能
- デメリット:消化促進するためのバラツキ平準化を大きく促進することはできない
- 商品の全社消化状況に応じて、在庫移動数量が非常に少なくなる懸念がある
- 全社平均で設定する場合
- 商品の全社消化状況に関わらず、店別のバラツキ平準化には適している。移動数が膨大になる懸念あり
- メリット:コストをかけなくても良い商品にコスト投資する可能性もある
- デメリット:消化促進するためのバラツキ平準化が大きく促進できる
- 商品の全社消化状況に関わらず、店別のバラツキ平準化には適している。移動数が膨大になる懸念あり
さらに在庫移動数量を決める上では、店舗キャパシティを考慮する必要があります。先ほどのケースで仮に在庫が50個足りないと算出できた場合、店舗キャパシティを考慮できていないとキャパシティを超えた量を入荷することになってしまいます。
逆に少ないとしても、売り場が作れなくなってしまうことケースもあり得ます。
これを回避するためには、店舗タイプごとに持つべき在庫を定義し、各店舗に合わせて移動数をチューニングしましょう。
具体的には1店舗平均を「1.0」と設定し、売り場規模や在庫週数などから各店舗ごとに指数換算をしていくようなイメージです。
弊社では上記のようなご支援もしておりますので、実際の事例を用いてご紹介をさせて頂きます。
店舗キャパシティの考慮における他社事例
森田:店舗キャパシティの考慮やパターンごとの足並みの揃え方の型が確立できており、店舗ごとに在庫の過不足が発生しない店間移動が理想系になります。
ですが、店舗特性や月商、キャパシティなどを全て把握して移動数を算出するのは人力ではかなり難しいため、結果的に考慮できていないという企業が多くいらっしゃるという状態です。
FULL KAITENでは、店舗ごとに持つべき在庫量やどの店舗にどれだけの在庫があるかを把握できる機能があるため、それらをもとに店舗タイプの定義等のガイドラインを一緒に作成させて頂いております。
またさらに、ガイドラインをもとにディストリビュートカレンダーに落とし込みながら実施時期や目的に合わせた在庫日数の設定なども支援しております。
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3.在庫移動先の決定
矢田:最後のポイントは移動先の選定です。皆さんが移動先を決めるときは、店舗ABCDのそれぞれでこれだけの在庫が不足/過剰になっているから、ここからここに移動するというような思考をされているかと思います。
しかし上述の通り、店舗ごとに立地や月商、キャパシティは違うため、これらの条件を考慮して移動先を決定する必要があります。
そのため、移動先を決定する際は以下のような流れを活用すると最適な移動先を決めやすくなります。
- 余剰/不足在庫数の算出
- 立地の考慮
- 月商、店舗キャパシティの考慮
- 配送コストに見合わない移動の除外
冒頭からお伝えしている通り、最初は店舗ごとに在庫の過不足を見える化させることが重要です。見える化した上で、物流コストを加味しながら移動先を決めていきましょう。
月商や店舗キャパシティを考慮する上では、低月商かつ売り場が小さい店舗から優先的に余剰在庫を回収します。このようなお店は、新商品を投入していく中で不良在庫の存在がとても厄介になります。そのため、高月商かつ売り場の大きい店舗に移動させる必要があるのです。
最後は店舗のオペレーション面の話です。移動先店舗数が多いと、店舗スタッフの業務負荷が高くなります。そのため移動先店舗数の上限設定や、配送コストに見合わない移動の除外をしていくことが重要です。
上記のようなことを無意識的に実施している方もいらっしゃるかとは思いますが、できていたとしても担当者の属人的になってしまっており、誰がどのようなロジックを考えながら業務をしているかなど、ブラックボックス化していることがほとんどな印象です。
この部分についても私たちの支援事例があるため、ご紹介させて頂きます。
在庫移動先の選定における他社事例
森田:考慮するべきものを全て考慮して移動先を決めるのが理想ですが、それは難しいというのが今までのお話しでした。
私たちがご支援した事例としては、ディストリビュートカレンダーの実施時期毎に移動範囲を設定し、あまり効果的ではない移動の定義を作成します。
さらに店舗移動指示の結果などから移動ロジックをアップデートしていくことで、精度の高い移動先の実現が可能になります。
また実際に新しいディストリビューターの方がFULL KAITENを使うことで、着任2ヶ月間でベテランの方と同じぐらいの移動指示が作成できるようになった事例もあります。
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Q&A
Q1.3つのポイントの中で、特にどれに対してできていないケースが多いですか?また、どのポイントを改善すると効果が高いのでしょうか?
森田:これはどちらのご質問に対しても、タイミングだと回答させて頂きます。在庫移動においては、いつ、どの商品を移動させるかが重要になります。
しかし商品ライフサイクルを把握できていない企業も多いため、効果的なタイミングでの移動ができていない企業も多い印象です。
Q2.フルカイテンの支援の中で移動ロジックはどのように設定していますか?
矢田:私たちの支援方法としては、各社様が行っている業務フローに沿って移動ロジックを設定するイメージです。
そもそも担当者がたくさんいる場合、同じ会社の中で担当者ごとに移動ロジックを持っている場合も多くあります。そのため、まずは複数の移動ロジックを一つに集約させて効果検証をし、さらにアップデートを重ねております。
Q3.値引きも同じようなロジックで構築可能でしょうか?
矢田:可能です。
まとめ
- 在庫配分の理想は、在庫のバラツキを改善し平準化させること。
しかし、計算量や考慮するべきものの多さから対応しきれていないという課題がある。 - 倉庫出荷と店間移動で成果を出すためには、商品ライフサイクルに応じた在庫配分を行う必要がある。
- 倉庫出荷を最適なタイミングで実行するためには、振り返りをした結果を積み上げることが重要。
- 店間移動を最小回数に抑えるポイントは以下3点。
- いつ商品を移動させるか
- 1回の移動で何点移動させるか
- どの店舗からどの店舗に移動させるか
- FULL KAITENは、プロダクト×人で在庫配分における様々な支援を行っている。
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