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店舗フェアで打ち出す商品選定を工夫して売上・粗利金額を3倍にした方法とは?|成果に導いた本人が徹底解説

年商約60億円の総合アパレルが、店舗フェアに合わせて接客やVMDで打ち出す品番を選定した結果、売上・粗利金額3倍を達成しました。本記事では、この成果を生み出すために伴走したカスタマーサクセス山口がその秘訣を解説します。

アパレルVMDで売上UPする方法を解説した資料はこちら>

”売上トップラインを伸ばして粗利を稼ぐ”ことが目的

ーこの施策のテーマを教えてください

まずこちらの企業様では、コロナの影響で減らした在庫の中から粗利と粗利率をしっかりと確保していきたいという大きな目的がございます。

その中で今回の店舗フェアは、実施期間1週間の中で月の半分以上の予算が振られるほどの重要施策だったため、売上トップラインを伸ばして粗利を上げるために打ち出し強化していこうとなりました。

フェア自体は年に数回行っていた施策でしたが、今までは在庫週数のみに焦点を当てた商品選定しかできていなかったという課題があったため、以下のような基準で選定した商品をFULL KAITENで抽出していました。

  • 全店で色展開まで揃ってる数
  • 消化ペースが鈍化している商品
  • 売れたら利益アップに大きく貢献する商品(※)

(※)FULL KAITENではAIを使って売上貢献度を算出できる

FULL KAITENでは直近の在庫状況をもとにAIで完売予測日と売上貢献度を算出できるのですが、この基準で抽出することによって売りたい商品ではなく、売るべき商品を選定することができます。

これらの商品をVMDやオンライン接客ツールを活用して打ち出し強化をすることによって、売上向上と消化促進を向上できるようにしていきました。

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全社的に同じ目線で在庫を捉えられるようにすることが重要

ー施策をやる上で課題はありましたか?

こちらの企業様は施策が始まる数ヶ月前にFULL KAITENを導入頂いたこともあり、FULL KAITENの活用が進んでいなかったという課題がありました。

今実際にご利用頂いているのはディストリビューター(以下DB)なのですが、今回の施策では、MDが発信しているMD計画とは別に、在庫を粗利に変えるという視点でDBの方がFULL KAITENで指示書を作成する形で使って頂いていました。

ですが、実際に手を動かして接客やVMD変更をするのは店舗のスタッフの方です。店舗スタッフの視点に立った時、MDからもDBからも色々な指示がくる状態では手が回らなくなってしまいます。

そのため、MDから発信される指示をうまく取り入れながらFULL KAITENで選定した商品を上手く打ち出していけないか?つまり、仕事が忙しい中でFULL KAITENをいかに使ってくれるか?という部分をDBの方と相談しながら進めていきました。

ーツールは使ってもらえないと意味がなくなってしまうのですごく重要な部分ですね。FULL KAITENを浸透させるためにはどのような動きをしたのですか?

前述の通り、導入してすぐに大きな店舗フェアが控えていたので、このフェアに向けて準備を進める必要があります。そのため、施策の1ヶ月以上前からFULL KAITENの浸透と商品選定の精度向上を同時並行で進めました。

まずFULL KAITENの浸透の部分では、店舗の人たちが実際に動いてくれるように指示書の内容をブラッシュアップをしていきました。

最初の頃は、打ち出してほしい商品とその理由が簡単に書かれたリストを配信していたのですが、店舗の方は忙しいのでそれだけではあまり動いてくれません。そのため、本部から店舗への配信内容を以下のような形にしました。

  • 導入しているオンライン接客ツールを活用し、具体的なスタイリング例を載せる
  • 店舗のどこに何を置いて欲しいかをビジュアルとして記載する
  • なぜこの商品の打ち出し強化をして欲しいのか?の部分に戦略案を追加する
  • 店舗からのフィードバックを貰えやすいように、店舗側に記入してほしい内容をフォーマット化する

このように指示書の内容を細かくすることで、店舗側がちゃんと動いてくれるようになり、DBが店舗からのフィードバックを受けて指示書のブラッシュアップができる体制にすることができたのです。

フィードバックを貰えるようになったため、商品選定の部分はあまり苦戦しませんでした。

もちろん、最初からドンピシャの商品を当てることはなかなかできません。ですが、施策のPDCAさえ行うことができれば、選定基準を徐々に調整していきベストな商品選定に持っていくことができるのです。

ー1ヶ月以上前から成果に向けて準備していたのですね

そもそもなぜ私が、FULL KAITENの活用が進んでいなかった部分に課題意識を持ったかというと、ツールは使ってもらわなければ意味がないのももちろんですが、成果を上げるためには全社的に同じ目線で在庫を捉えられるようにすることが必要不可欠だったからです。

こちらの企業様は粗利を確保したいという目的でFULL KAITENを導入頂きましたが、この目的を達成するためには1つの部署だけが頑張っても達成できません。

この部分は、ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)の坪井様も仰ってましたね。

社内で在庫を改善させるぞというマインドに変えていく事ができたのが、成果を出せたポイントだと思っています。

GDOが行ったマインドセットの方法についてはこちら>

そのため、まずは実際にツールを使うDBには小さくても上手くいった事例や成功体験を積んでもらいやる気になってもらう。そして、その成功事例を全社に水平展開していくことでFULL KAITENを使ったプロジェクトがちゃんと成果に繋がっていることを他部署の人たちにも分かってもらう必要がありました。

今回の施策では成果を上げられたことももちろんですが、ツールをただ使うのではなく理解をして使わないと成果に繋がらないことを理解し、積極的に活動してくれるようになったのが個人的にはすごく良かったなと思っています。

施策をやりっぱなしにせずPDCAを回すことが重要

ー先ほどのお話で「施策のPDCAさえ行うことができればベストな選定ができる」と仰っていました。PDCAを回すことはそこまで重要なことなのでしょうか?

FULL KAITENを導入しているしていないに限らず、施策をやる上でいかに効果的にPDCAを回していけるかが何よりも重要だと思っています。

もちろん施策の振り返り自体はやっている企業も多いかとは思いますが、施策の結果を集計するだけでも大変な業務のため、結果的に売上が伸びた・伸びていないの面でしか見れていないのでは?と思います。

しかし施策をやっていく中で、イレギュラーの発生は当たり前なことです。イレギュラーが発生する中で継続的に成果を上げていくためには、施策の結果が良かったとしても悪かったとしても、振り返りを行いその内容を次に活かすこと。つまりPDCAを回すことが何よりも重要なのです。

実際今回の企業様でも、以前までは売上の伸長を前年度と比較しているだけでした。ですが、FULL KAITEN導入後には消化ペースがどう推移したのか?という部分まで見れるようになったことで、振り返りが立体的になりました。

振り返りが立体的になったことで、在庫も多角的に見られるようになったことが、今回の成果を上げられた要因なのかなと思っています。

2022年11月には、FULL KAITENに新機能として「施策管理機能」がリリースされたので今後はより簡単にPDCAを回すことができると思います。

目標達成に向けてのプロセスが明確になった

ーこの施策を行った結果、施策対象商品の売上・粗利前週比が約3倍になりました。(以下グラフ参照)お客様からはどのような声をいただきましたか?

施策の重要度がかなり高かったため、売上目標がかなり高く設定されていました。この目標達成に向けて、どの商品を打ち出したら売上に繋がるかを求めていたので、FKでどう抽出すれば良いのかが明確になったというお声を頂きました。

実際、以前までは商品選定のための在庫分析に膨大な時間をかけていた上、担当者の勘所も頼りにしていました。FULL KAITENでは売るべき商品がどの商品なのかが視覚的にわかるため、業務効率化にも繋げることができました。

また在庫分析の時間を短縮できたことにより、打ち出し強化リストの中から次週の天気・気温と特にマッチしそうな商品をピックアップする動きが作れたことも成果に繋がった要因だと思います。

成果事例の詳細はこちら>

まとめ

  • 粗利を稼ぐためには、売りたい商品ではなく売るべき商品を選定する
  • さらに全社的に同じ目線で在庫を捉えられるようにすることも必要不可欠
  • 施策をやった後は、結果の成否に限らず振り返りをして次に繋げることが重要

【お役立ち資料】アパレルVMDで売上UPする方法を徹底解説

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