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ECにおける在庫ツールの活用事例。発注を減らしても売上を上げる経営手法とは?

コロナ下でも客単価8%UP、売上高25%増(昨対比)と好業績を収めたファッションECサイト「haco!」。現在は在庫が減ってキャッシュが増え、「サイトを訪れるお客様に楽しんでいただきたい」という本来の目的達成に向けた投資を加速できる好循環になっています。

そんな好循環を産んだhaco!を運営する株式会社cd.の葛西代表が、在庫ツールとしてFULL KAITENを上手く活用して、発注を減らしても売り上げをあげた方法について解説してくださいました。導入から半年で”在庫DX”を軌道に乗せた事例をご紹介します。

※本コンテンツは、2021年3月11日(木)に開催されたウェビナー「FULL KAITEN導入から半年でこう変わった! ~両代表のぶっちゃけレビュー対談~」での講演・対談を基に制作しました。本ブログはこちらのレポートでも読むことができます。

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在庫20%削減でも売上微増、キャッシュ倍増した背景

haco!がFULL KAITEN導入前に抱えていた課題は以下のようなことでした。

・カタログ通販からECへ移行したにもかかわらず生産構造がフィットせず在庫が増加
・在庫の年度、シーズン、横展開ごとにデータを整理できていない
・価格競争に巻き込まれがち
・人的リソースが足りない
・売上原価=期首在庫+期中仕入れ-期末在庫、という単純計算で済まそうとするPL脳

これに対し、FULL KAITEN導入を決めた理由は次のようなことです。

・月額利用料が人を雇うより安い
・自前主義よりも速く効率的に在庫に関する知見が得られる
・株式会社フェリシモの事業部から分社化し、仕入れに対する考え方を見直した

実際、FULL KAITENを使い始めると、スタッフからは

「業務がデータ抽出メインから施策立案メインになった」
「在庫の数字を向き合う頻度が四半期ごとから週一回になった」
「在庫をただ消化するだけでなく、どう売上を作れるかという意識に変わった」

という声が多く上がるようになりました。

その結果、施策を考える→売れる→企画や集客に連動という好循環が生まれ、異口同音に「楽しい!」と言えるようになっています。

これは数値面に如実に表れています。半期で、サイト流入数は昨対比8%減ったもののCVRは11%向上し、売上は3%増加しました。在庫高は2ヶ月前と比較して約20%減っており、GMROI(粗利高/在庫高)は7%も改善しました。そして、キャッシュは実に2.1倍に増えたのです。

分社化初年度でもあり、資金繰りはシビアに見積もってスタートしました。投入型数や投入枚数を2割弱絞り、既にある資産である在庫をうまく活用することに成功したので、売上を減らすことなく在庫は減らし、その結果キャッシュを増やすことができました。

「PL脳」から「BS脳」へ発想を転換すること

導入後には出荷倉庫を変更し、倉庫内にもオフィスを設けました。倉庫からのインスタライブ等も実施し、お客様にも“宝探し”感覚を共有してもらえたと思います。これも、データ抽出などの価値を生まない業務をFULL KAITENにしてもらい、スタッフが施策立案に時間を使えるようなったことで生まれた成果です。

haco! が親会社の事業部から1つの会社になり、BSが発生するようになりました。それまで計画を立てて仕入れ、販売して経費計算を行うというPLの流れを実践してきましたが、これらは目的ではなく通過点に過ぎないと学びました(下図)。

いかに売上を増やすかがスタートではなく、どの資産を増やしていくかが出発点になりました。つまり現金をどの資産に換えるのかということ。その資産に売上を稼がせるという考え方に変わったのです。それによって、何によって売上ができているか、その売上は誰が何に喜んでくれて出来ているのかという発想ができるようになりました。

人とツールとで役割分担

BSを持つようになって、お金をどう使うかという“インナーマッスル”を鍛えることと向き合うようになりました。最も重要だったのは資産としての生産面と在庫です。

従来は「在庫処分チームが定期的に処分するもの」という捉え方でしたが、今はFULL KAITENによって在庫が可視化されましたから、目に見えてお金に換わっていくことが手に分かるようになりました。

チームの負荷も減っています。従来は検証する時間が負荷でしたが、検証した後にどんな施策を打つかを考える方が大事なので、そちらに時間を避けるようになりました。施策を考えることは負荷ではなく進化です。攻めの姿勢を作れるようになりました。

現場が、会社が決めた方針を超越して行動することで、目指すことのために必要な投資まで考えるようになりました。この点はすごいことだと思います。在庫を通じて現場との距離感がなくなっていると思います。

消費者に付加価値を届けるためにどんな投資をするか

(※以下、株式会社cd.代表葛西氏、セールスマネージャー道満氏と瀬川による対談の抄録です。)

瀬川(フルカイテン代表):現預金が2倍超になったという結果には本当に驚いています。FULL KAITENを使っていて、望むような成果が出そうだと感じられる機会などはありましたか。

葛西氏(株式会社cd.代表):過去にセールリストをスタッフと一緒に作ったんですが、本当に血のにじむような作業でした。それが全く不要になり、施策立案に集中できるようになった辺りでしょうか。ツールと人との役割分担に手応えを感じました。

道満氏(株式会社cd.セールスマネージャー):合わせ買いの(粗利や客単価への影響などの)実情がFULL KAITENによって分かるようになった時ですね。知らなかったことが分かるとどんどん楽しくなって、施策立案を楽しく続けられるようになりました。

瀬川:これから5年、10年というスパンでみると、それぞれの企業がそれぞれの付加価値を具現化していく面白い時代になると思います。人口も減っていきますし、たくさん生産して在庫を持って売上規模を追いかけるPL発想では、ビジネスが立ち行かなくなるでしょう。

よりBS発想が求められるようになり、お金を何に投資してどんな付加価値を生むかを考えざるを得なくなりますよね。

葛西氏:その通りですね。私も事業部時代はPL発想でしたが、分社化したら在庫は冷蔵庫の中の食材になった感じで、回転率を考えないと廃棄しなければならなくなります。食品業界で当たり前の概念がアパレルの人間には欠けていたと思います。

冷蔵庫内の食材をうまく使って料理をつくるレストランだと仮定すると、もっと美味しい料理を提供する、あるいはライブを行う、手に入りにくい食材を入手するツアーとか、いろいろ考えられるわけですよ。

haco! は「滅茶苦茶おもろいレストランやん」と評価される方向へ進むきっかけを分社化で得られたと思っています。

ツールのインストールよりまずは課題感覚の持ち方

Q.見えないものが見えるようになるのは感性に依ると思います。ITツールは感性を補完できますか。

葛西氏:インストールして何かができるようにはならないでしょう。まずは気持ちの持ち方、課題感覚です。例えば、このレストランで何皿売れて客が何回転するかという指標よりは、お客様にどういう気持ちになってもらいたいという感性がまず必要であり、その達成のために必要なデータをつくるのに2時間とかかかるのであれば、計算ツールはすごく役に立つでしょうね。

Q.システム上で在庫を見ていると予算に対して在庫数が少ないと感じ、追加することもあるのですが、実際に倉庫で在庫を見ると多すぎると感じます。部署によって在庫の過不足に意見の違いが出てくるのですが、ギャップはどのように埋めていますか。

葛西氏:自分で物流の現場へ見に行きました。投入のところとの兼ね合いでしょうね。確かに新商品は売れますが、倉庫のキャパシティは有限です。倉庫側と見るデータが重なってきますから、そのうちギャップは埋まっていくでしょう。

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【プロフィール】
株式会社cd. 代表取締役
葛西 龍也 氏


1976年生まれ、岐阜県出身。
1999年、大阪大学経済学部卒業後、株式会社フェリシモ入社。
「事業活動を通じた顧客との共創と社会課題の解決」をモットーにフリースタイルなヒトのツーハンカタログ「haco.」の創刊をはじめ、さまざまなプロジェクト、市場開発、事業開発、事業提携に関与。
2015年にhaco.をhaco!にリブランディングし、カタログ事業からEコマース事業に転換。
2017年 一般財団法人 PBP COTTON 設立。同財団代表理事。 同年コンサルティング&デザイン会社cd.設立。2020年よりhaco!事業を株式会社cd.に承継。同社代表取締役。株式会社LOCCO共同代表取締役。
著書:セルフ・デベロップメント・ゴールズ SDGs時代のしあわせコットン物語(2021年/双葉社)


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