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コロナ禍、消費力減少…4社に学ぶ【小売企業が生き抜くための事例】とは

2020年6月中旬現在、街中に人が戻ってきた印象もありますが、新型コロナウイルスの影響による外出自粛や買い控えにより、まだまだ小売企業にとって厳しい状況が続いています。

2020年5月25日に野村総合研究所から発表されたデータによると、昨今の小売企業(特にアパレル)の業績悪化の要因の一つとして家計の防衛意識から「嗜好品」とされる衣料品は支出抑制の対象となりやすいことが挙げられています。

さらに今後10年で九州の人口と同程度の人口が減少し、需要と消費力が減退していくことを考えると、大量生産・大量販売の在庫ビジネスモデルは高リスクと言えるでしょう。

そんな中、コロナ禍に負けずに業績を伸ばしている企業があります。

今回はそんな企業の事例を取り上げ、好況が期待できず、人口がどんどん減少していく次の10年を生き抜くための「勝ち筋」のヒントとなるものをご紹介します。

秘訣はコーディネート売り!プロパーでの購入&セット購入を増やすための活路

株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(以下、GDO社)は、ゴルフ用品のネット販売やメディア運営事業を展開している企業です。レンタル事業やレディース分野での成長で目覚ましい事業成長が続いています。

2020年3月5日付の通販新聞によると、プロパー(定価)での購入数を伸ばしたり、セット購入を促すためにGDO社が実施している施策として、以下が挙げられていました。


・新入荷商品は、モデルが着用した画像を使って、素材感や着用時のイメージが分かるように「コーディネートブック」を作成。
・女性顧客からのセット買いを狙い、通販ページ上での詳細画像を強化。ポロシャツ、スカート、アクセサリーなどコーディネートでの見せ方を意識。
・通販ページに接客ツールを導入したことにより、特定のページを訪れた消費者に「まとめ買いのおすすめ」を表示。

2020年3月5日付の通販新聞

定価での販売は、小売企業の利益率を考えても大事なポイントです。

新作商品など、商品力がまだあるうちに定価で売り切るためには、リアルな着用イメージが分かるようなコーディネートブックを使って商品の魅力を伝えることは有効でしょう。

また、通販ページに置いて、現在閲覧しているページや滞在時間などをもとにしたレコメンド機能など、テクノロジーをフルに活用して通販サイトでの買いやすさに焦点をおいた施策は見習うべきものがあります。

ターゲットを絞ることでSKU数を削減!在庫の出口戦略も

サイズ展開などでSKU数が膨大になりがちな靴業界にも独自の戦略を展開し、滞留在庫の削減に成功している企業があります。

靴の卸と小売事業を展開する、ワン・イレブン株式会社です。

ワン・イレブン社は「足腰に悩みを抱える」消費者に特化して、ターゲットに沿ったラインナップにすることによりSKU数を増やさないという戦略を取っています。

2020年2月4日付の繊研新聞によると、以下のような戦略があるようです。

・商品展開をミセスのコンフォートシューズに特化。ブランド名も「華の風」と漢字を使い、ターゲット層を意識したブランディングに
・外反母趾の消費者も安心して履けるように、履きやすさや軽さなど品質を意識
・滞留在庫や返品された商品は、大手百貨店の期間限定店や大手企業のファミリーセールで一気に売ることにより在庫を軽くすることを意識

2020年2月4日付の繊研新聞

結果、在庫の回転数は年6回。SKU数が多く滞留在庫も増えがちな靴業界ということを加味すると、驚異的な数字ではないでしょうか。
どんな消費者の要望にも応えられるように幅広いラインナップを持つのも企業努力ですが、一方で今後人口減少による消費力減衰は避けられないということを考えると、ワン・イレブン社のようにターゲットを限定させSKU数を絞るという戦略は強いビジネスモデルと言えそうです。

オンリーワンのブランディングで、SKU数を半減!薄利多売モデルからの脱却へ

SKU数を削減させたうえで利益は2倍超えという驚異の成長を遂げたのが、家具ECのRe:CENO(リセノ)を運営する株式会社Flavorです。

通常の小売企業であれば、商品数(SKU数)を絞り込むことで客離れが起きることを懸念するところですが、 Flavor社は逆に自分たちのイメージに合わない商品を削減することでブランディングに統一感を持たせることができたとのこと。

また、Flavor社は、SKU数を削減するだけでなく、単価を上げるための施策も実施し成功しました。特筆すべきは以下2点でしょう。

・粗利率が高いオリジナルブランド商品の展開
・商品の良さを伝えるオウンドメディアを開始し、単価が高くても買ってもらえるような発信体制を作った

「体感してもらえれば売れる。情報とともにモノの良さを伝えて売れば、単価が高くても納得して買ってもらえる」と創業者の山本氏は語ります。

薄利多売モデルは、受注件数は増やせるものの、膨大なSKU数を維持するための倉庫コストや運送コストも増加してしまいます。

国全体の消費力が落ちて受注件数の増加施策も頭打ちになる今の時代だからこそ、受注件数だけを見るのでなく、客単価を上げていく戦略は必要なのです。

詳しい解説は弊社のオウンドメディア、ザイコロジー・ニュースでも過去に取り上げています。

滞留在庫が1/10に!顧客からの需要が低い商品を削減

自転車専門通販サイト「cyma」を運営する株式会社エイチームは、顧客ニーズに向き合い、需要が低い在庫を1/3に削減したことで、結果として不良在庫を1/10(!)に減らすことに成功しました。

2020年2月13日付のネット経済新聞によると、売れ行きの芳しくない商品の保管スペースを絞り、回転率の高い(売れている) 商品を置くことが可能になったとのこと。

また、店頭に品物を置くことをやめ、在庫を持たずに、顧客が求める商品やサービスの検証に注力をしているとのことです。

以上、4社の共通点としては、消費者の需要に向き合い、在庫数(SKU数)をむやみに増やさずに、本当にニーズがあるものを検証していく消費者ファーストな姿勢があります。
しかしながら膨大なSKU数をもつ小売企業であれば、在庫の管理業務だけで手一杯になり、消費者に向き合った本質的な施策を考える時間を取るのは簡単なことではありません。

クラウドサービス「FULL KAITEN」を使えば、過去の販売実績データをもとにAIが自動計算をすることで、売れ行きにより在庫を分類することが可能になりますし、本当に売れている商品だけを発注することが簡単にできるようになります。

結果、分析や発注のための煩雑なエクセル業務から解放され、顧客ニーズを検証する時間が生まれたり、それぞれの在庫にあった販促施策を検討することが可能になります。

具体的にどんな機能を使ってどういうことができるかが知りたい方は、以下のフォームよりお問い合わせください。

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(マーケティング・江崎 百佳)

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