SKUとは?アパレルの在庫管理に欠かせないSKUを基礎から解説
アパレル業界では、膨大な在庫を正確に管理するために、SKUという単位が用いられます。日常では聞き慣れない言葉ですが、在庫管理業務に携わる上では非常に重要な用語です。
本記事では、SKUの意味から設定方法まで詳しく解説します。
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SKUとは?
SKU(Stock Keeping Unit)とは、色、サイズ、デザインなどが一致する全く同じ商品のことで、在庫を管理する際の最小単位のことを指します。
例えば、ある同じデザインのTシャツが白と黒の2パターン、サイズがS/M/Lの3種類あるとします。この場合のSKUの数は2色×3サイズで6SKUとなります。
同じデザインの商品でも色やサイズによって売れる量に差があるため、在庫を管理する上では、商品の色やサイズを区別するためにSKUという単位が使われるのです。
SKUと混同しやすい用語
在庫を管理する上では、SKUに似た用語が使われることがあります。以下では、SKUと混同しやすい用語との違いを解説をします。
アイテム
アイテムとは、一般的にTシャツ、コート、スカートなど同じカテゴリーの商品を指します。SKUと混同されやすいですが、SKUはアイテムから色やサイズなどでさらに細かく分類した単位となります。
品番
SKUは小売業者が在庫管理のために商品につける番号なのに対し、品番は製造業者が商品を識別するために付ける番号のことを指します。品番は商品の種類や、生産時期、仕様などを表しています。
FKU
FKUは、「Face keeping unit」の略で、商品の売り場に出すSKUのことを指します。SKUは物流やバックヤードで在庫を管理する際に使用する言葉なのに対し、FKUは店頭でのみ使われ、ディスプレイを考える際に使われます。
JANコード
JANコードは「Japanese Article Number」 の略で、世界共通の商品識別番号です。JANコードは各商品に割り振られ、バーコードに組み込まれています。一方、SKUは各企業が独自に設定することができます。
SKUの設定方法
SKUはサイズとカラーで分類する
SKUは、基本的にサイズとカラーの2つの軸で分類されます。
例えば、Tシャツを例にすると、以下のような図で示すことができます。
カラー、サイズ以外にも、商品名(アイテム名)や素材、販売価格、販売単位、パッケージなどが異なる場合は、別のSKUとして管理されます。
番号は法則に応じて設定する
設定されたSKUは社内の誰もが見てすぐわかる必要があります。そのため、SKUを設定する上では、仕分け項目と設定する際の番号の法則をあらかじめ決めておくと良いでしょう。
たとえば、白・黒のカラーをそれぞれ「WH・BK」とし、サイズを「S・M・L」とすると、以下のようにSKUを割り振ることができます。
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売上利益を上げるためにはSKUでの管理が必須
SKUで在庫管理をすることで、管理対象となる在庫数も多くなります。SKUが膨大になると人の目だけでは対処することができないため、在庫ロスの発生率が高くなります。
例えば、物流の現場では頻繁に物の出入りがあるため、誤出荷や誤入荷などの発生や紛失・欠品の危険性があります。また小売の現場においては、常に在庫状況が変わるため、店頭での補充や追加発注などの対応が遅れ、欠品リスクが上がります。
特にアパレルや雑貨系の場合は、多品種小ロットという属性や、海外に製造拠点がありリードタイムが長くなりやすいという特性があるため、当初見込んでいた発注数から外れることが往々にしてあります。特に実店舗の場合、見込みよりも販売数が多かったからといって次の発注数を少なくしてしまうと、店舗に空きスペースを作ってしまうことになりかねません。
そのため、売上利益を上げるためには、SKU管理をしていくことが必須となるのです。
まとめ
- SKUとは、在庫を管理する際の最小単位のこと
- 商品名や素材、販売価格、販売単位、パッケージなどが異なる場合は、別のSKUとして管理される
- 在庫最適化のためには、SKUでの管理が必須