客単価を上げるためには?1ヶ月で8%向上した方法を3ステップで解説
売上向上に欠かせない「客単価」。昨今様々なコストが上がっていることにより、より客単価を意識していく必要があります。今回は客単価を上げる方法を、1ヶ月で8%向上した事例を用いて解説します。
客単価とは
客単価とは、顧客一人あたりが一度の買い物で支払う金額のことで、企業のブランディングや売上アップに繋がる重要指標の一つです。
客単価は以下の方法で計算することができます。
(平均)客単価=売上金額÷購入者数
例えば、ある週の売上金額が100万円、購入者数が250名の場合、平均客単価は4,000円となります。
ここで一点注意すべきなのは、注文件数ではなく購入客数で割るということです。
客単価を上げるべき2つの理由
売上を作る要素として、購入者数と客単価があります。長期的にみた場合、両方とも上げていく必要がありますが、まずは客単価アップを目指すべきです。
購入者数より客単価を上げる方が確実
そもそも購入者数と客単価はどのようにしたら上がるのでしょうか?
まず購入者数を上げるためには、多くの人に興味を持ってもらえるよう集客をしていくことが必要になります。
集客例
- SEO対策で検索エンジンからの流入を増やす
- TVCMやInstagram、YouTube広告などで広告を出稿する
- SNSアカウント運用
- インフルエンサーにPRを依頼する など
しかし上記のような方法は、多額の投資と時間が必要となり、資本力のある一部の企業のみが可能なことです。また昨今はインフルエンサーに商品を提供し、PRをしてもらう手法が多くなっていますが、話題になるかどうかは運要素が強く、更に効果は一過性に過ぎません。
その一方で客単価は、以下のような手法で上げていくことが可能です。
手法例
- セット販売や買い合せを提案し、クロスセルを目指す
- 松竹梅の価格を用意する など
上記の方法は特に追加コストをかけずに行うことができます。更に、一度コツを掴んで仕舞えば再現性のある成果が創出可能になるのです。
客単価が上がった場合のインパクトが大きい
例えば月商10億、客単価5,000円、購入者数20万人の企業で、客単価が10円上がった場合を見てみましょう。
売上=200,000×5,010=10億200万円
上記の通り、客単価が10円上がるだけで月商は200万円もアップするのです。更に客単価が100円上がれば月商は2,000万円上がり、客単価が1,000円上がれば月商は2億円アップします。
つまり、金額自体は小さくても客単価が上がれば売上に大きく貢献することになり、購入者数よりも客単価を増加した方が月商の増え幅が大きくなるのです。
客単価を上げるための3ステップ
それでは1ヶ月で客単価を8%上げたECサイトの事例を用いながら、システムなしでもできる客単価の上げ方をご紹介します。
※実際の事例では、FULL KAITENの単価分析を用いて分析を行っています。
客単価分布を可視化して狙う単価層を決める
まずはエクセル等を使い、各客単価ごとの売上と購入者数を算出しグラフ化します。グラフ化すると、1番売上を作っているボリュームゾーンを可視化することができます。
ボリュームゾーンが分かったら、ターゲットゾーンを決めます。
上記グラフでいうと、ボリュームゾーンの次のゾーンとなる、8,000円〜10,000円がターゲットになります。
ターゲットゾーンでよく買われる主力商品を販売促進
ターゲットゾーンが特定できたら、その客単価帯ではどのような組み合わせで注文されているかを確認します。
確認ができたら、特集ページの作成や写真の取り直し、レコメンド(※)をし、販促を強化します。
(※)合わせ買いされているケースが多い商品をクリックすると「よく一緒に買われている商品はこれ」とポップを出すなど
送料無料ラインを基準におすすめページを作成し誘導
送料無料ラインを基準に、基準から+2,000円以内で購入されたケースを洗い出し、合わせ買いに適したアイテムのランキングリストを作成します。
(本事例の企業では送料無料ラインが5,000円だったため、5,000円〜7,000円でリストを作成しています。)
そして、合わせ買いにおすすめのアイテムページを作成し、送料無料ライン未満のお買い物をしているお客様に対して「ご購入前にチェックしてみてください」と気に入っていただける率の高いリストをご案内します。
まとめ
- 客単価とは顧客一人あたりが一度の買い物で支払う金額のことで重要指標の1つ
- 客単価は購入者数を上げるよりも追加コストがかからず、上がった時のインパクトも大きい
- 客単価を上げるためには、客単価分布を可視化しターゲットゾーンを決める
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